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キヤノンサイエンスラボ

水面はなぜ光るの?

水面は光っています。けれど镜のように均一に光を反射していません。
キラキラと光ってかがやく水面は、なぜあのように见えるのでしょう。
自然界の光は、さまざまな光の集合です。波长や振幅、进行方向はバラバラです。また、波长、振幅、进行方向が同じ光でも、振动する方向(振动面)が违います。この振动方向がある方向にまとまった状态の光を、「偏光」といいます。
水面では、振动面が横方向の光が多く反射されます。水面が光るのは、横方向の偏光が人の目に入ってくるからなのです。そして、水面の波动のゆらぎとの相乗効果でキラめきが见えるのです。

音と光は同じ波でもまったく违う

音も光と同じく“波”です。波长や振幅があります。けれどそれぞれは、まったく违う“波”。まず、音波は、振动を伝える「媒质」がないと伝わりません。空気などの媒质の中を、疎な部分と密な部分が「疎密波」として伝わるものです。光波は、电场と磁场が波になって伝わるもので、媒质のない真空中でも伝わります。波のかたちも违います。音波は、波の进行方向と振动方向が同じ「縦波」。光波は、波の进行方向と振动方向が垂直な「横波」。振动する方向がかたよった场合に起こる「偏光」という现象は、横波だけに起こります。

光は横波だから「偏光」する

横波には、「振动面」があります。振动面とは、振动の方向を示すひとつの平面のこと(これは縦波にはありません)。平面は角度を変えて多数存在できますから、横波も、波长、进行方向が同じながら振动面が违う波が多数存在するのです。このような振动面(振动の方向の面)がある方向にかたよった状态が、「偏光」なのです。この偏光は、光が横波である証拠にもなっています。

偏光は、横図のような简単な実験で确认できます。光源から発した光の振动は、あらゆる方向に起こります。縦方向に等间隔に并んだスリット(すだれのようなもの)を通ると、縦方向に振动する光だけが通り抜けます(このように振动方向が1方向に限定された光のことを「直线偏光」といいます)。縦方向のスリットを通り抜けて振动面のそろった光を、次に横方向のスリットに通してみると、光は通らず暗くなります。このスリットの役割をするものが「偏光フィルター」です。偏光フィルターは一般にも、一眼レフカメラなどのレンズに付けて利用されています。

ミツバチは空の偏光状态を知る

ミツバチは、蜜を求めて花畑を飞び回り、迷うことなく巣に帰ります。この正确さは、太阳光をコンパス代わりに利用しているからだということがわかっています。ミツバチは、太阳の偏光を感知することで、太阳の位置を确认し、飞ぶ方向を决めているのです。太阳光による空の偏光状态は、太阳を见る方向、太阳の高度によって决まっています。また、ミツバチの眼は、多数の単眼で构成された复眼で、単眼ひとつずつは8つの光受容器を持っています。8つそれぞれが、光の通过方向の异なる偏光フィルターのようなものでおおわれています。

これで、眼に入射する特定方向の偏光を感知します。ミツバチだけでなく、ほかの昆虫の多くも、このような方法で太阳の方向を知っていると考えられています。