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キヤノンサイエンスラボ

光コンピューター

现在のコンピューターは、半导体素子を利用して计算しています。
未来のコンピューターは、「光子」を利用することが考えられています。
现在のコンピューターの中枢部(颁笔鲍)は半导体素子でできています。电気信号の「翱狈」「翱贵贵」で演算処理をしているのですが、この方法で情报処理能力を向上させていくには限界があります。未来のコンピューターは、物质の量子力学的な性质、原子や分子をはじめとする“粒子”のふるまいを利用したコンピューターになるはずです。それが「量子コンピューター」で、「光コンピューター」は量子コンピューターの中でも究极のものです。これは光の粒子(光子:フォトン)のスピン、左回りの自転か右回りの自転かという性质を利用した超々高速のコンピューターです。

光子の动きをベースに计算をする

光コンピューターで主役となるのは、粒子としての光の姿である「光子」です。
现在のデジタルコンピューターは、値が「1」か「0」かという「ビット」、2値をベースに演算処理しています。ところが量子力学では、ひとつの光子に「1」「0」ばかりでなく、「1」「0」を重ね合わせた状态を作ることができます。この重ね合わせができる状态は「クビット(量子ビット)」と名付けられています。将来の光コンピューターはこのクビットをベースに计算を行うのです。

実用化のカギはクビットのアルゴリズム

クビットは、コンピューターサイエンスでは“シュレディンガーのネコ”といわれるものです。
横図のように中が见えない箱の中のネコの様子は、外侧からはわかりません。「生きている(1)」状态なのか、「死んでいる(0)」状态なのかがはっきりせず、开いてみてはじめて「生きている(1)」か「死んでいる(0)」かがわかります。箱の中のネコは生死が重なり合った状态、まさしくクビットです。
この「开けるまでわからないネコ」は、一见するとあいまいで不自由な状态のようです。

しかしこれは「开けるまで」は2値を兼ねることができる便利な状态とも考えられ、未来のコンピューターをどう动かすかの演算方法(アルゴリズム)のカギとなっているのです。

クビットで超高速计算ができる理由

なぜ、クビットを使うと超高速コンピューターができるのか、もう少し考えてみましょう。
クビットは「1」と「0」のふたつの状态を同时に重ね合わせていると説明しましたが、これが2クビットになると「00」「01」「10」「11」と、4つの状态をあわせもつことになります(これを「量子的もつれ」といいます)。このように、苍クビットでは、2n个の状态を同时にあらわすことが可能です。ということは、苍クビットを対象に何か演算を行うと、デジタルコンピューターなら2n个もあるデータをたった苍クビットで一括に処理することができます。

これが、超高速计算ができるようになる理由です。
今后は、クビット计算や答えの确定の仕方などについてのアルゴリズムの开発が光コンピューターを実现していくことになるでしょう。ただし、汎用的な计算には不向きで、因数分解など特定の计算に适用されると考えられています。